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WordPress 2016年12月_脆弱性レポート  2017/1/20

2016年12月度のWordPressに関する脆弱性レポートをお知らせします。

12月度全体の脆弱性報告件数としては26件でした。11月度から13件減少しております。

個所別レポート

個所別の発生件数は、それぞれ本体で0件、テーマは0件、プラグインが26件でした。

内容ですが、本体に関しましては今月は脆弱性が発生しませんでした。テーマに関しましても今月は脆弱性が発生しませんでした。

また先月に引き続き最多発生はプラグインとなり、脆弱性に気を配る必要があることがわかります。

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トピックス

前述のとおり本体に関しましては3か月連続で脆弱性が発生しませんでした。
(※2016年1月において本体に関する脆弱性が発生しております、詳細は次月レポートにて記載いたします)

テーマに関しましては前述のとおり脆弱性が発生しませんでした。

プラグインに関しましては、先月から12件減少し26件の脆弱性が発見されました。そのうち有名プラグインに脆弱性が発見されました。

1つ目は、アクティブインストール40万以上、総ダウンロード数317万以上の人気プラグイン『All In One WP Security & Firewall』にクロスサイトスクリプティング(XSS)の脆弱性が発生しております。

このプラグインはプラグイン名の通り、WordPressのセキュリティ対策用プラグインです。作成したサイトをセキュリティ被害から守るためにセキュリティ対策は必要です。

お使いの方は、バージョンの確認をすることを推奨します。

脆弱性はすでにアップデートによって修正済みで、バージョン4.2.2以上への更新によって塞ぐことができます。
(※2017年1月20日現在の最新版はバージョン4.2.5です。アップデートする際は、こちらの最新版へのアップデートをお勧めします。)

2つ目は、アクティブインストール70万以上、総ダウンロード数565万以上の人気プラグイン『MailChimp for WordPress』にクロスサイトスクリプティング(XSS)の脆弱性が発生しております。

このプラグインはWordPressにおいてメールマガジンを容易に配信できるプラグインです。お使いの方は、バージョンの確認をすることを推奨します。

脆弱性はすでにアップデートによって修正済みで、バージョン4.0.11以上への更新によって塞ぐことができます。
(※2017年1月20日現在の最新版はバージョン4.0.12です。アップデートする際は、こちらの最新版へのアップデートをお勧めします。)

その他ご利用中の方が多い以下の人気プラグインにおいて脆弱性が発見されたため旧バージョンをご利用中の方は最新のプラグインにアップデートされることをお勧めいたします。

  • Social Share Buttons – Social Pugにてクロスサイトスクリプティング(XSS)
  • Google Analytics Counter TrackerにてPHP Object Injection
  • Ultimate Memberにてパスワードに関する脆弱性

内容別レポート

脆弱性の内容別発生件数は、1位がSQLインジェクションで10件、2位がXSSで6件、3位はCSRFで3件でした。

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トピックス

11月度と比較して、脆弱性の総数は減少しております。そのため、XSSを筆頭に各脆弱性において全体的に減少しております。

ただし、その中でSQLインジェクションだけが増加しました。先月から増加傾向にありますのでご注意くださいませ。

SQLインジェクションはデータベースを改変することが可能な状態を指しており大変危険な脆弱性といえます。

ただし、適切な対応を施せば対処可能ですので、以前まではあまり発生しておりませんしたが、これほど全体の比率(確認されている脆弱性のうちの割合)から見て件数が発生したことは特徴的です。

脆弱性一覧

2016年12月の脆弱性一覧をまとめましたのでご参照ください。

以下リストに掲載されている本体バージョン、テーマ、プラグインがある方は、一度診断されることをお勧めいたします。

脆弱性分類ですが、掲載時点の内容の為、ご確認いただく時点で内容不明の分類が変更されている可能性もございますので、それもKYUBIにて最新の状態をご確認いただくことをお勧めします。

また、ご確認のタイミングによっては新たな脆弱性が発見されている可能性もございますので、こちらもKYUBIにて一度ご診断していただくことをお勧めします。

また、バージョンに関しましては、脆弱性情報が発見されたものを記載しておりますが、そのバージョン未満でも同様の脆弱性が発生している可能性がある為、最新版に更新することをお勧めしております。

但し、最新版でも脆弱性内容が修正されていないプラグインも少なからず存在しておりますので、対策されていないプラグインをご利用の方は、ご利用を控えるか、別の同様のプラグインに変更されることをお勧めします。

表:2016年12月度脆弱性一覧

発見個所 脆弱性分類 脆弱性のある本体・プラグイン・テーマの名称 発見されたVer.
プラグイン SQLI simple personal message 1.0.3
プラグイン SQLI BBS e-Franchise 1.1.1
プラグイン XSS Social Share Buttons – Social Pug 1.2.5
プラグイン Others Google Analytics Counter Tracker 3.4.0
プラグイン SQLI ZM Gallery 1.0
プラグイン XSS WP Whois Domain
プラグイン SQLI ZX_CSV Upload 1
プラグイン CSRF copy-me 1.0.0
プラグイン CSRF Multisite Post Duplicator 0.9.5.1
プラグイン SQLI Xtreme Locator Dealer Locator 1.5
プラグイン LFI WP Vault 0.8.6.6
プラグイン SQLI WP Support Plus Responsive Ticket System 7.1.3
プラグイン BYPASS WooCommerce Email Test 1.5
プラグイン SQLI WA Form Builder 1.1
プラグイン SQLI Product Catalog 1.2
プラグイン SQLI Podlove Podcast Publisher 2.3.15
プラグイン XSS Podlove Podcast Publisher 2.3.15
プラグイン SSRF Nelio AB Testing 4.5.8
プラグイン UPLOAD BP Profile Search 4.5.3
プラグイン AUTHBYPASS Ultimate Member 1.3.75
プラグイン XSS Quiz And Survey Master 4.7.8
プラグイン CSRF Quiz And Survey Master 4.7.8
プラグイン XSS MailChimp for WordPress 4.0.10
プラグイン UPLOAD Delete All Comments 2.0
プラグイン XSS All In One WP Security & Firewall 4.2.1
プラグイン SQLI WP Private Messages 1.0.1